大切な家族が亡くなったあとに遺品整理を経験しているという方であれば、遺品整理における大変さや負担を、身をもって感じられたのではないでしょうか。
遺品整理の大変さをよく理解しているからこそ、ご自身の死後に家族に同じ思いをさせたくないと感じるものです。そういったことをきっかけに、生前のうちから身の回りの生活用品や資産などを整理する、すなわち「生前整理」を選択する方が増えているのです。
こちらの記事では、生前整理を行う上で「整理が必要なもの」をまとめています。想像もしなかったものでも生前整理が必要なこともあるので、ぜひ以下の内容をご参考ください。
生前整理が必要なものとは?
実際に生前整理をしようと決めたときに「生前整理が必要なもの」を把握していると、作業をよりスムーズに進めることができるでしょう。
細々した生活雑貨
長年のあいだ同じ住まいに暮らしていると、細々とした「生活雑貨」は必然と増えていくものです。いつかは必要になると残していたものでも、生前整理をする際には「残すもの」と「処分するもの」の線引きをしっかりつけることが大切です。
たとえば、二、三年以上使用していないものがあれば、この際思い切って処分をするか家族や知人に譲ることを検討してみるのもいいでしょう。
大型の家具
生前整理をする理由の一つに、将来老人ホームへの入居が決まっているからという方もいるでしょう。
引越しの際に「大型の家具」があると、引越し費用や労力が必要となるため将来のことを考えると必要最低限の家具だけを残して、そのほかはリサイクルショップに買取りしてもらったり、人に譲ったりして事前にきちんと整理しておくといいでしょう。
土地や不動産
ご自身の死後に残した「土地や不動産」などの相続財産が原因で、家族のあいだで相続争いに発展することがあります。生前整理では、そのような争いを未然に回避するために「土地や不動産」などの相続に関する内容を遺言書に残しておくという作業も必要です。
デジタル製品
近年、「デジタル遺品」に関するトラブルが多発しています。
自分用のパソコンを持っていて、写真やビデオ動画などの想い出を保存しているときには、ご自身の死後に家族が閲覧できるようにパソコンのパスワードなどを伝えておく必要があります。
また、インターネットバンキングを利用するために個人アカウントを作成している方は、預貯金の存在を家族が知らずにいることもあるため、登録しているアカウント情報やログインID、パスワードなどを、エンディングノートなどに書き記しておくことも大切なことです。
葬儀やお墓
生前整理が必要とされることのなかに、「葬儀にかかる費用を貯蓄しておく」、そして「お墓の手配をしておく」ことなどが含まれます。葬儀にかかる費用を家族に負担させたくない、自分の希望通りのお墓にしたいという方にとっては、葬儀やお墓に関する生前整理が必要不可欠といえるでしょう。
まとめ
今回ご紹介したように、生前整理ではものを整理し仕分けるだけでなく、「えっ、それも生前整理するの」といったものが案外あるものです。
こういったものを見逃すことなく生前整理しておくことで「家族に負担をかけない」、「快適な老後を送れる」、「相続争いを回避できる」など、さまざまな効果を得ることができます。ものが多くて困っている方やこれからの余生を身軽に過ごしたいという方は、ぜひ今からでも遅くはないので生前整理を検討してみてはいかがでしょうか。