遺品を整理するときに故人が大切にしていた趣味の道具や日常品、家電製品、家具など、さまざまな遺品を手にとることがありますが、中には簡単に運び出すことができないような「車」といった乗り物も、ほかの遺品と同じように故人の遺品には含まれているのです。そこで今回は、「車の遺品整理」について、どのように遺品として遺された車を整理すればいいのかといったことをご紹介します。
遺品のなかに「車」があったときの整理方法について
遺品の中に「車」があったときには、「①車を相続する」、「②相続をしたあとに買取してもらう」、「③廃車にする」といった整理方法があります。
このように遺品と遺された車は、相続する場合や買取りしてもらう場合、廃車にする場合と相続人自身が手続きをすることもできますし、買取業者に手続きを代行してもらうといった方法もあります。
「車を相続」して引き続き使用する
遺品の「車を相続」して引き続き使用する場合は、相続手続きや車の名義変更をします。その場合は、相続人が一人であれば比較的スムーズに手続きを進めることができるのですが、相続人が複数名いて、車の相続権を共有している場合は相続人全員分の戸籍謄本などが必要なります。
「相続」したあとに買取してもらう
「相続」をしたあとに買取をしてもらう場合は、買取業者に相続手続きなどを代行してもらうことも可能です。遺品の車が買取対象外であった場合は、相続人が自費で廃車費用を負担して車を廃車にします。
◎車の相続手続きと名義変更について
相続の権利を持つ方が遺品である車を相続して、引き続き車を使用する場合には「相続手続き」のほか「名義変更」が必要になります。
車の相続手続きや名義変更には故人の死亡の記載のある戸籍謄本や、相続人全員の記載がある戸籍謄本、印鑑証明書、遺産分割協議書、車検証、車庫証明書が必要になります。車庫証明書に関しては故人と相続人が同居していた場合には必要ありませんが、故人と相続人が別の住所に暮らしているときには必要になります。
相続手続きを済ませたあとに「廃車」にする
遺品の車を「廃車」にする場合は、相続人が車の相続手続きを済ませたあとに廃車の手続きを進めます。そのため、廃車で発生する費用は相続人が負担することになります。
◎車を処分・廃車にする場合について
相続人が車を処分、または廃車にする場合は「買取サービス」や「遺品整理サービス」を利用すると手続きをスムーズに進めることができます。
買取サービスを利用して車を処分するときには、まずは買取査定を受けるようにしましょう。買取業者は一社ではなく、複数社に見積もりを依頼してもらうことで最も高く買取りしてもらえる業者を見つけることができます。
相続した車が買取対象外であった場合には、廃車手続きをして処分するようになります。最近は、遺品整理業者などが車の廃車手続きをサポートしてくれることもあるため、自分で手続きをする時間がない、きちんと手続きができるか心配だというときには、このようなサービスを利用するのも良いでしょう。
まとめ
遺品の中に「車」がある場合は、相続をして引き続き使用するか、買取りに出すか、廃車にするかによって必要になる手続きが異なります。
年式が古くて走行距離が長い車であっても、場合によっては買取りをしてもらえることがあります。そのため、廃車にすると判断するまえに、まずは買取りが可能かどうかを買取業者などに確認してみると良いでしょう。