遺品整理をしていると必要なものや不要なものを分類すると仕分けや整理がしやすくなります。不用品として処分を検討していたものの中には、ただ処分するのではなく「遺品買取」を利用するといった方法を取ることができます。
そこで今回は、はじめて遺品整理をする方に必見の「遺品買取」の基本や、「遺品を買取りしてもらうメリット」や「遺品買取を利用するときのポイント」、「買取りできる遺品の特徴や買取価格をアップさせる方法」について色々とまとめています。
「遺品買取」とは？
「遺品買取」とは、その名の通り遺品を買取してもらうことをいいます。
自分たちで遺品整理をして仕分けた遺品のなかには、保管するものや形見分けするもの、さらには不要なものなどがあります。このなかで再利用できるものや再販できるものがあれば、リサイクルショップや遺品買取業者に買取査定を依頼して買取りしてもらうことも処分方法の一つです。
遺品整理業者のなかには、遺品の仕分けや片付けなどを依頼できると同時に、不用品を買取りしてくれるサービスも展開している業者もあります。このような場合は、不用品を買取できる資格を持った買取業者にその業務を委託して、遺品買取を行っていることが一般的です。
遺品をただ不用品として処分するのではなく、買取りしてもらうことで現金に換えることができるのが遺品買取です。遺品買取で受け取った金額をほかの作業の費用に充てることができますし、知らずに損をするといったことを極力減らすことができるのです。
次に、いくつもある遺品買取の依頼方法についてご紹介します。
遺品買取の依頼方法について
はじめて遺品整理をするという人が、不用品をどのように処分しようかと考えたときに利用できるサービス、それが「遺品買取」です。
遺品買取の主な依頼方法には、「遺品整理業者の買取サービスを利用する」、「出張買取」、「店頭買取」、「宅配買取」といったものがあります。遺品整理を行う遺族の方の都合や状況に合わせて依頼方法を選ぶことができるので、まずはそれぞれの依頼方法の特徴について抑えておきましょう。
◎遺品整理業者の「買取サービス」を利用する
遺品買取の依頼方法として、まず挙げられるのが「遺品整理業者の買取サービスを利用する」という方法です。
遺品整理業者が取り扱っている業務は遺品の仕分けや片付け、清掃などが基本ですが、中には遺品買取サービスにも応じている業者があります。
遺品の中には、もう使わないものや自宅には保管しておけないものなどがあります。そのため、未だ使えるような電化製品や家具、衣類、生活雑貨などがあれば、ただ処分してしまうよりも一度買取査定をしてもらうのがおすすめです。
尚、遺品整理サービスを受付けている業者が遺品買取を行うためには、買取りをするための資格を有している必要があります。もし、このような資格を遺品整理業者が有していない場合には、別に業務委託をしている買取業者の担当者が現場に訪問してその場で査定や買取りを行います。
メリット：自分たちで遺品を運び出す必要がない
メリット：遺品整理と同日に買取が完了する
デメリット：買取価格が適正であるか判断しにくい
◎業者が遺品を取りに来てくれる「出張買取」
遺品整理業者を介して買取業者が買取りを行う「遺品整理業者の買取サービス」と方法は似ていますが、「出張買取」では遺品整理業者とは別に自分たちで買取業者に連絡をいれて出張買取にきてもらうことができます。
買取業者に正式な出張買取の依頼をするまえには、複数社に買取査定をしてもらうことで予め買取価格の相場を知ることができます。
メリット：事前に買取査定が受けられる
メリット：自分たちで遺品を運び出す必要がない
デメリット：出張料金が別途かかることがある
◎持ち運びができるものは「店頭買取」
時間的な余裕があって、遺品を運び出すための手段があるようなときには、「店頭買取」を利用するのも良いでしょう。
店頭買取は遺品を店頭に直接持ち込み、その場で買取査定をしてもらえることから査定価格に納得できたときには即日で買取手続きが完了します。
査定価格に満足できないときには買取キャンセルができるため、複数の買取業者をまわって査定を受けてみるのも良いでしょう。
メリット：その場で買取査定価格を知ることができる
メリット：即日で対応をしてもらえる
デメリット：大型の遺品は運び出すのが大変
◎時間がないときには「宅配買取」
自宅への出張買取や店頭買取に出向く時間がない方、遠方にお住まいで簡単に故人の家に足を運ぶことができない方におすすめの方法が「宅配買取」です。
宅配買取はその名のとおり、遺品を箱に詰めて買取業者に送付して買取をしてもらう方法です。宅配買取できる遺品は種類が限られていることから、利用するときには事前に送付できる遺品の種類を確認しておきましょう。
メリット：店頭に足を運ばなくても買取してもらえる
メリット：時間がないときに便利
デメリット：宅配買取に対応していないものがある
遺品を買取りしてもらうメリットについて
メリット（１）遺品買取で得た価格は他の費用に充てられる
人が亡くなるということは、遺品整理にかかる費用をはじめ、さまざまなところで費用が発生します。そのため、遺品買取を利用して受け取る買取価格は「他の費用に充てる」ことで二次利用できるのです。
故人が残した遺品をできるだけ残したいと思ってはいても、保管場所には限りがあります。そのため、よく検討を重ねたうえで買取可能な遺品については、買取りをしてもらうという選択肢を残しておくと良いでしょう。
尚、相続人が複数名いるような場合には、一人の一存で買取依頼することなく、必ず相続人全員の許可を得たうえで遺品買取を実行するようにしましょう。
メリット（２）遺品整理をスムーズに行える
遺品がたくさん残された住宅や部屋の遺品整理は、スムーズに作業を進めることができません。特に自分たちだけで遺品整理をするときは、仕分けや片付けをしていたつもりが逆に散らかってしまうといったことも多いでしょう。
このことからも、遺品整理前に買取してもらえるような大きめの遺品に関しては遺品買取に回して、作業当日までに仕分けや片付けがしやすいように準備しておくと作業効率がアップします。
遺品買取を利用するときのポイント
ポイント① 種類ごとに買取業者を選ぶ
遺品買取を利用する際には、遺品の「種類ごとに買取業者を選ぶ」と高額買取になる可能性があります。
たとえば、骨董品買取を専門にしている業者とジャンルを問わずさまざまなものを買取している業者では、買取査定価格が大きく異なることがあります。また、正確な査定が行われる信用度を重視する際にも、専門の買取業者に依頼したほうがより安心できるのではないでしょうか。
ポイント② 清潔な状態にしておく
高額買取をしてもらうためには、遺品に汚れがついている場合は布巾などでキレイに取り除き、できるだけ「清潔できれいな状態」にしておきましょう。未だ使えるものでも、汚れが目立つものとキレイなものでは買取査定価格に大きな差が生じる場合があるからです。
ポイント③ 複数社から見積もりをとる
遺品の買取を依頼するときには、事前の買取価格査定を受けましょう。高額買取が予想される遺品は、「複数社に見積もり」を作成してもらうと買取価格の相場を知ることができます。
ポイント④ 時間配分に気をつける
遺品の整理は遺品整理業者に、そして遺品買取は別の業者にお願いする、といったときには作業当日の「時間配分」に気をつけましょう。遺品整理をしている最中に買取業者が入ってきてしまうと現場の混乱にもつながるため、同じ時間帯で作業をしてもらうことは避けたほうがいいでしょう。
買取りしてもらえる遺品は、時間が経つにつれその価値が薄れたり、使用できなくなったりすることがあります。そのため、将来的に遺品買取に出そうと決めているときには、なるべく早めに業者に買取査定をしてもらいましょう。
知っておいて損はしない！遺品の買取価格をアップさせる５つのポイント
ずっと家には置いておくことができない遺品を、不用品回収業者に回収してもらうおうと考えている方も多いのではないでしょうか。でも、ちょっと待って下さい！
もしかして、そういったもう使わない遺品や不用品が「遺品買取」してもらえることがあるかもしれません。遺品買取で受け取る価格を遺品整理や、ほかの手続きで必要となる費用に充てることもできますし、故人が遺したものをただ処分するだけでなく、何か意味のあるものに変えることができるかもしれません。
以下では、遺品整理がはじめての方が知っておいて損はしない「遺品の買取価格をアップさせる５つのポイント」についてご紹介します。
＜買取ってもらいやすい遺品の種類＞
遺品買取は、遺品を専門的に買取りしている遺品買取業者のほか、さまざまなジャンルの品物を取扱っているリサイクルショップにもっていくと買取りしてもらうことができます。未使用品をはじめ、使用できれば中古品でも買取してもらえる可能性があります。
・骨董品や美術品
・ブランド品
・家電で電化製品
・家具
・コレクターズアイテム ・・・など
買取アップ（１）複数業者に買取査定を依頼する
一社では査定価格の比較ができないため、できれば「複数業者に買取査定を依頼」して最も高額な買取価格を提示してくれる業者を選ぶと買取価格を1円でも高くすることができます。時間に余裕があるときには即決することなく、ほかの業者にも査定依頼をしてみましょう。
買取アップ（２）買取査定中の作業を見守る
店頭買取や出張買取など、遺品の買取価格を査定してもらっているあいだは「作業を見守る」ようにしましょう。見られていることで業者は慎重に査定しようという気持ちになりますし、不利になりそうなリスクを未然に防ぐことができるからです。
尚、中にはわざわざ店舗の中に入って顧客に見えないように査定しようとする業者がいますが、このような場合は正確な査定が行われていな場合も多いことから、できれば買取の依頼をすることは避けたほうが良いでしょう。
買取アップ（３）遺品をまとめて買取をしてもらう
一つずつ買取をしてもらうよりも、状況によっては「まとめて買取」をしてもらったほうが高額買取になる可能性があります。同じような種類の遺品が数多くあるときには、「まとめて買取を依頼したら買取価格がアップするか」といったことを事前にお店に確認してみるのもおすすめです。
買取アップ（４）遺品をきれいにしておく
同じ機能が付いていて、同じ年式に販売された遺品が二つあるとします。
一つ（A）は、ピカピカときれいに輝いていて目立った汚れはありません。一方で、もう一つ（B）は汚れが付着していて手垢なども多く付着しています。
これら二つを比較すると、AのほうがBよりも高額買取になる可能性が高いことはいうまでもありません。遺品買取では第一印象が非常に重要になることから、自分で修理をするとまではいきませんが、布巾で落とせるような汚れはキレイに拭き取っておいたほうが良いでしょう。
買取アップ（５）コレクターズアイテムは専門買取業者に依頼する
コレクターズアイテムに関しては「専門分野がある買取業者」に依頼をして買取りをしてもらったほうが、高額買取につながりやすいとされています。
査定に出された遺品の知識に乏しく、価値を正確に判断できない業者に依頼をしてしまうとそれだけで半額以下の買取価格にされてしまうこともあるためです。コレクターズアイテムを専門的に取り扱っている業者はその道に精通していることから、いつ頃に販売されて、どれほどの価値があるものなのかを正しい目利きで査定することができます。
まとめ
遺品を整理したいと思っていても、案外処分できずに家のなかにそのままにしているといったご家庭も多いようです。ほかの不用品といっしょに遺品を処分するのは心苦しいという場合でもずっと置いておくわけにはいかないからどうにかしたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
そういった大きなものや処分に困るような遺品が多く残っているときには、「遺品買取」に出して引取ってもらうという方法がおすすめです。不用品としてただ処分するまえに、遺品買取に出すことで遺品一品ごとの価値を改めて知ることができるでしょう。
今回ご紹介したように遺品買取の方法はいくつもあるので、ご自身に合った最適な方法を選択して遺品整理の効率アップを促すこともおすすめです。そして、「買取価格をアップさせる方法」のように、ちょっとしたポイントやコツを知っているだけで遺品買取価格を引き上げられる場合があります。
故人が遺した遺品が少しでも高い評価を受けられれば嬉しいことですし、遺品をただ処分するだけでなく、より有効活用することができるのです。もし、これから遺品を処分しようと思っている方がいらっしゃいましたら、一度遺品買取業者やリサイクルショップに問い合わせて無料買取査定をしてもらうことをおすすめします。