遺品整理サービスにおける特殊清掃・消臭・消毒といった作業について

孤独死などで亡くなられた方のご自宅では、遺品整理のほか「特殊清掃」、「消臭」、「消毒」といった作業を同時に行う必要があります。遺品整理業者では、これらの作業をサービスの一環として提供している場合もあれば、特殊清掃といったサービスを取り扱う業者に別途作業を依頼するということもあります。

そこで今回は、これらの作業に関するサービスの特徴や賃貸住宅に大きく関わる原状回復の基本についてまとめています。

 

遺品整理以外のさまざまなサービス

遺品整理を検討している方のなかには、孤独死やゴミ屋敷などが原因で遺品整理以外のサービスの利用を同時に検討していることも多いのではないでしょうか。

以下では、増加を続ける孤独死やゴミ屋敷化したお住まいの遺品整理をするにあたり、追加で利用するとより効果的なサービスについてご紹介します。

 

特殊清掃サービス

孤独死やゴミ屋敷現場の遺品整理に関しては、「特殊清掃サービス」の取扱いがある業者に相談することでより早く最善策をみつけられるでしょう。

近年、少子高齢化や核家族の増加によって孤独死により亡くなられる方や、独り暮らしの住宅で片付けやゴミの処理がままならず結果的にゴミ屋敷化してしまうといった問題が多発しています。

孤独死の場合はご遺体を発見する時期が遅れたことで死臭や汚れが放置されたままになります。このような現場については、死臭や体液などの汚れが部屋の中にひどく付着してしまっているため、通常の清掃作業だけでは簡単にキレイにすることができません。

そこで効果的なのが、「特殊清掃サービス」です。

特殊な薬品や道具を使用して死臭や体液が付着していた箇所を洗浄しますが、万が一フローリングの下まで体液が流れ込んでしまっているときには壁紙クロスを剥がし、大規模なリフォームを行うことで元通りに戻す必要があります。

孤独死やゴミ屋敷の現場に関しては遺品整理サービスを利用して効果的に遺品の整理や仕分けして、さらに特殊清掃サービスを同時に利用することで家や部屋をよりキレイにすることができます。

 

消臭サービス

死臭や体液などの汚れや、ゴミの処理を怠ったことにより起こる「悪臭」は、簡単に落とせるものではありません。そのため、悪臭がひどい場合には「消臭サービス」を遺品整理サービスと同時に利用することをおすすめします。

特殊清掃が必要なお住まいのほか、長年の生活のなかで生活臭がしみついてしまったお住まいにも、徹底的な消臭作業が必要になります。消臭サービスでは特殊な消臭薬品を悪臭のもとになっている部分に散布して、遺品整理を終えたあとにもう一度部屋全体の消臭作業を行います。

 

消毒サービス

孤独死やゴミ屋敷などで発生する廃棄物は、法律に基づいた廃棄処理をしないといけません。そのため、特殊清掃サービスを専門にしている業者に依頼をして、悪臭のもとになっているものを全て廃棄します。

遺品整理を終えた現場は清掃作業や消臭作業を行いますが、同時に重要になるのが「消毒サービス」です。

腐敗臭を引き起こす汚染部分に消毒・殺菌・殺虫効果のある特殊な消毒液を散布することにより、清潔な状態を取り戻すことができます。

 

 

賃貸住宅における原状回復の基本

故人が賃貸マンションや賃貸アパートにお住まいだった場合は、明け渡しのまえに遺品整理をしてその後「原状回復」をする必要があります。賃貸住宅に暮らす方であれば必ず知っておきたい情報なので、ぜひご一読ください。

 

原状回復とは？

「原状回復」とは、賃貸している現在の物件を契約締結以前の状態に回復させることをいいます。契約締結以前の状態にまで回復させるための一般的な基準として、「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」があります。

 

原状回復の必要性について

大きな汚れや破損がない賃貸物件は、遺品整理を行うだけで明け渡しが可能なことがあります。しかし、特殊清掃が必要なほど汚れが激しい場合には、遺品整理のほか、特殊清掃サービスや消臭サービス、消毒サービスなどを利用して原状回復をする必要があるのです。

 

 

---

まとめ

消臭・消毒サービスを取り扱う遺品整理業者は多いのですが、特殊清掃サービスを取扱っている遺品整理業者はごく一部に限られています。そのため、遺品整理が必要であるほか、同時に特殊清掃サービスも必要だというときには、遺品整理サービスも取扱っている特殊清掃業者にサービスの依頼をしたほうがより効果的かもしれません。