業者に依頼するまえに知っておきたい遺品整理と遺品回収の違いについて
遺品整理を行う方法はいろいろとあるので、そのときの状況や都合に合わせて最適な方法を選択することで効率よく作業を進めることができます。
もちろん遺品整理を一つずつ自分の手は行うといったこともできますが、遠方から遺品整理に訪れるようなときなどには遺品整理に充てられる時間が少ないといった不安要素があります。このようなときには、遺品整理業者の遺品整理サービスを利用する、自分ではできない部分だけを専門業者に依頼して代行してもらうといった方法を取ることができます。
遺品整理に関するサービスのなかには「遺品整理」と「遺品回収」を請け負っている業者があります。これらはどちらも似ているような言葉なので、どのように作業内容が違うのかといったことがよく分からないという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、この遺品整理と遺品回収の違いについていくつかご紹介します。
遺品整理と遺品回収について
故人が亡くなり気持ちが少しずつ落ち着いてきたときに、少しずつ残された遺品の仕分けや片付けをします。
ゆっくりと時間をかけて遺品整理ができれば良いのですが、賃貸住宅などの場合は引き渡し期限が決まっていることから時間的な余裕がそれほどありません。そのようなときには、必然的に「遺品整理業者」や「遺品回収業者」に遺品の整理や不用品の回収などを依頼するようになるでしょう。
似たような言葉をしている「遺品整理」と「遺品回収」ですが、実際にはそのサービス内容や遺品に対する捉え方などが大きく異なります。
そのため、遺品整理業者や遺品回収業者に作業を依頼するときにはこれらの双方の特徴、それにメリットやデメリットなどをよく理解したうえで慎重に選択しサービスの依頼をすることが大切だといえるでしょう。
以下では、遺品整理と遺品回収の大きな違いをご紹介していきます。どちらに作業を依頼しようか悩んでいるときにぜひご参考ください。
遺品整理の遺品回収と違いとは
遺品整理に関するサービスである「遺品整理」と「遺品回収」ですが、サービス内容を見てみるとそれぞれ違いがあることが分かります。そのなかでも、大きく違う点を二つご紹介します。
違い(1)仕分けや整理を行うか?行わないか?
遺品整理と遺品回収では「作業工程」に大きな違いがあります。
業者に「遺品整理」を依頼すると、遺品整理業者が遺族や依頼者のサポートとしていっしょに遺品の仕分けや整理を行ってもらうことができます。そのため、時には失くしたと思っていたものや相続財産に関わるような遺品を探し当ててもらえるといったこともあるのです。遺品整理に関しては事務的な作業というよりは、遺族の気持ちに寄り添った作業を進めてくれるのが特徴です。
一方で、「遺品回収」を依頼したときには、基本的に遺品の仕分けや整理は行わないことが一般的です。一般的な遺品回収サービスは不用品回収業者が「不用品回収サービス」の一環として受付けているため、仕分けや整理は行うことなく、あらかじめ不用品として仕分けされたものを回収することが主な作業内容になるのです。
違い(2)作業にかかる時間が長いか?短いか?
作業工程が遺品整理と遺品回収では大きく異なることが「違い(1)」で分かりましたが、それと同時に「作業にかかる時間」も遺品回収と遺品回収では大きく異なります。
遺品の仕分けや片付けが必要な「遺品整理」では、「作業にかかる時間は比較的長く」なりますし、住宅の広さや遺品の量によっては半日~1日、長いときには数日かけて作業を行うこともあります。
業者が一方的に作業を進めることはなく、遺族や依頼者の気持ちを配慮しながら、時には貴重品探しを依頼することもあることから必然的に作業時間が長くなるのです。
その反対に、遺品の仕分けや整理を行っていない「遺品回収」は仕分けや整理にかかる「時間を短縮」できます。
不用品として出されたものを運び出す作業や現場の清掃作業(サービス内容によっては清掃もしない業者もあり)が主な作業になることから、数時間から半日ほどで作業が完了することもあるのです。
まとめ
遺品整理と遺品回収には、サービス内容や作業時間に大きな違いがあることが分かりました。遺品の仕分けなどをいっしょに手伝ってもらいたいというときには、遺品整理サービスを業者に依頼すると便利ですし、遺品整理は自分でしても遺品の回収だけは業者にお願いしたいというときには遺品回収サービスや不用品回収サービスを利用すると良いでしょう。
それぞれのサービスの特徴やメリット、そしてデメリットなどをよく把握したうえで、ご自身に合った業者を選ぶことができれば失敗のない遺品整理を行うことができるでしょう。